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反日同時多発デモについての分析 その1








過去記事において、以下のtwitterのツイートを紹介しました。

10/17のツイートまとめ

junya1981_RJP

中国:「本当に自発的?」反日デモに冷ややかな声 - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/eweYOOr via @mainichijpnews
10-17 22:48

中国:「5中全会」中異例の事態 デモ、無許可実施は困難 - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/REbUdOX via @mainichijpnews
10-17 23:00



今回は上記の内容について、詳しく分析していきます。

以下は、my日本内のRJPにおいて掲載したものを再構成しています。
参照:[Re: JAPAN PROJECT (ネット有志による総合シンクタンク&中央情報局) -my日本支局-] トピック [ニュースクリップ] 東アジア

上記の分も含めて、ニュースを三つ列挙します。


反日デモ、実は官製=政府系学生会が組織-香港紙

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010101700087

 【香港時事】17日付の香港各紙は16日に中国各地で起きた尖閣諸島問題をめぐる反日デモについて、各大学の政府系学生会が組織したものだったと伝えた。中国政府は「一部の大衆が日本側の誤った言動に義憤を表明した」(外務省スポークスマン)と説明しているが、実際には官製デモだったことになる。
 中国系香港紙・文匯報によると、四川省成都市のデモ参加者たちは「各大学の学生会が1カ月前から準備を開始した」「校内で日本製品ボイコットの署名活動も行った」と話した。
 また、リンゴ日報も「デモに参加したある大学生がインターネット上で、デモは学生会が組織したことを明らかにした」と報じた。
 中国の大学学生会はすべて政府や共産党の指導下にあり、自主的な政治活動は一切認められていない。(2010/10/17-14:52)

中国:「本当に自発的?」反日デモに冷ややかな声

http://mainichi.jp/select/world/news/20101018k0000m030054000c.html

 【上海・鈴木玲子】中国各地で16~17日に発生した大規模反日デモでは、デモ隊が日の丸を燃やしたり、「日本をつぶせ」など過激な横断幕が掲げられたが、インターネットなどでは「本当に自発的なデモか? 愛国青年たちは当局の操り人形だ」などと冷ややかな意見も出ている。

 中国ではデモや集会は当局への事前申請による許可制。人権や民主化要求など当局が警戒する内政問題でデモを行うのは事実上不可能だ。その一方で、外国との対立時だけ愛国デモが出現するという構図に、一部の市民は嫌気を感じているようだ。

 ネットや簡易型ブログ「ツイッター」ではデモを支持する声も強い。だが、「中国でほぼ同時に各地でデモが自発的に起こせるはずはない。当局に組織されたとしか考えられない。作られた民意だ」と突き放した見方もある。また「住宅価格高騰、土地・建物の強制収用への反対デモは許されない。唯一許されるのは、トヨタの車に乗ってソニーの携帯を持ち、キヤノンのカメラを肩から下げながら反日デモに行くことだ」と皮肉たっぷりの声も。さらにノーベル平和賞授与が決まった服役中の民主活動家、劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏(54)の名を挙げ「若者たちは反日は訴えるのに、なぜ劉暁波氏の釈放は訴えないのか」との不満も聞こえる。

中国:「5中全会」中異例の事態 デモ、無許可実施は困難

http://mainichi.jp/select/world/news/20101017k0000m030043000c.html

 【北京・成沢健一】中国各地で16日、大規模な反日デモが5年半ぶりに発生した。北京では15日から中長期の重要方針を話し合う中国共産党の第17期中央委員会第5回総会(5中全会)が開かれている。中央や地方の主要指導者が集まる中で不安定要因につながりかねない大規模デモが発生したことは異例の事態と言えそうだ。

 国営新華社通信は、各地での反日デモを英語版でのみ報じた。日系スーパーへの襲撃に発展した成都のデモについては「暴力的行為はなかった」と伝えた。中国語版では記事を配信しておらず、当局は国内に反日機運が高まり、各地にデモが飛び火することを避けるために国内メディアの報道を統制しているものとみられる。

 今回のデモは数日前からネット上で呼びかけられていた。中国に対する東京での抗議行動の動きが中国でも事前に報じられており、これに対抗したとの見方が強い。沖縄県・尖閣諸島の中国領有を主張する活動家団体のウェブサイトに掲載された16日のデモの写真には、日本製品ボイコットなどを呼びかける横断幕を多数掲げた参加者が写っており、周到に準備していたことがうかがえる。

 中国で無許可のデモを実施するのは極めて困難だ。満州事変(1931年)の発端となった柳条湖事件から79年となった先月18日に、中国漁船衝突事件に対する抗議行動が中国各地で呼びかけられた際には、当局はインターネット上の情報を削除するなどして徹底的に封じ込め、最も大きかった北京でも数百人規模にとどまった。

 16日は北京の日本大使館周辺でも通常より警備が強化されていた。中国当局が国際社会の目に触れやすい北京や上海でデモの動きを封じ込めつつ、地方都市での抗議行動を一定程度容認した可能性もある。その背景には、衝突事件で悪化した日中関係が修復に向かい始めた後も、日本の国会議員が上空から尖閣諸島を視察したり、中国との対決姿勢を示す発言をしていることへの中国指導部の不満があるとみられる。

 一方で、「5中全会期間中の大規模デモは複雑な要素が絡んでいる」(日中関係筋)との見方もある。中国指導部は近年、重要会議の期間中には安定を最優先し、複雑な論争に発展する事態を回避してきた。5中全会では2年後に引退するとみられる胡錦濤国家主席の最有力後継候補とされる習近平国家副主席が中央軍事委員会副主席に任命されるかも焦点となっている。胡主席や温家宝首相が進める対日関係改善に圧力を加えることで、対日強硬派が人事を巡る話し合いの主導権を握ろうとした可能性も否定できない。


上記の1から3までのニュースについて詳しく分析していきます。

今回の反日同時多発デモの要因は、

①政府や共産党の指導下にある大学学生会による官製
②中国に対する東京での抗議行動の動きに対抗したとの見方
③胡錦濤国家主席の最有力後継候補とされる習近平国家副主席が中央軍事委員会副主席に任命されるかも焦点
④胡主席や温家宝首相が進める対日関係改善に圧力を加えることで、対日強硬派が人事を巡る話し合いの主導権を握ろうとした可能性
⑤中国国内の都市部と地方の格差
⑥大卒就職率の低下
など

様々な複合的な要因が重なったものあることは明らかです。

しかしながら、このデモの「本質」を見抜かなければ、何もわかりません。多くの「ネット保守」の人もこの本質を見抜こうとせず、表面ばかりを見て、ひとりで大騒ぎしているだけです。

上記の中で、本質へのヒントが隠されています。
それは、①③④です。

今回のデモは間違いなく官製デモでしょうが、問題なのは「誰が」それを主導したのかということです。

④から、胡主席や温家宝首相の穏健派側が今回のデモを主導することは何の得にもならない。あるとすれば、民衆の中国政府への反発を反日に転嫁することで、政権を安定させることだが、その蓋然性は今回は低いだろう。

やはり、強硬派が指導部において主導権を握るため、傘下の学生を動員したと考える方が自然であろう。でなければ、あのような大規模かつ同時多発的なデモは起こせない

どこの国にも政治においても派閥があるように、中国共産党にも大きな派閥が二つあるのである。(日本において、狂ったように反中運動を行っている人たちはこのことを理解しているのか?


私のもうひとつのブログの記事から一部抜粋しよう。

69.【三橋貴明氏ブログのコメント集⑦】 国際金融資本の侵略度並びに小沢一郎の正体より一部抜粋

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151 ■小沢一郎は何者なのか その4

(略)

中国には二つの主義がありまして、

「ポピュリスト」「エリート主義者」

共産党内の派閥で分けると、

「共青団派」「太子党(自らはそう名乗ってはいない)


最近の政治家は、

「共青団派」:胡錦濤主席、温家宝総理、李克強(次の主席候補)
「太子党」:江沢民、習近平(次の主席候補)


参照:ポスト胡錦濤時代を率いる「1つの党・2つの派閥」
http://www.gyouseinews.com/index.php?option=com_content&view=article&id=143:2010-04-20-04-53-00&catid=40:2009-07-09-03-16-55&Itemid=62

小沢は媚中と一括りにするのは誤解を生みやすい、実は「共青団派」と関係が深いです。長城計画もこの一環です。

また、皇室を軽視した習近平の天皇陛下謁見は、「太子党」側の人間が謁見に来たわけです。日中関係が、「共青団派」主導から「太子党」に変わる可能性があることを考慮しなければならない背景があったということになります。

私たち「保守」は少なからず中国に対して敵対心を持っていますが、実は、あまりに中国に関して無知なのではないでしょうか・・・

(略)

junya1981 2010-07-16 02:10:48 [コメント記入欄を表示]
--------------------------------------------------------


少しは、「本質」が見えてきましたか?

それでは、さらに進めて・・・

「国内」で相対立する派閥が権力争いをしている時に、勢力を拡大する上で、効果的な方法は何でしょうか?

長くなるので、続きは次回に持ち越すことにします。




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